【地域のストーリーを日本遺産として捉える】
こんにちは、朝型旅人です!
この記事では「長崎街道」に息づく歴史や文化、そこに込められた“物語”を、日本遺産の視点からわかりやすく紹介します。
読み終わるころには、ただの観光や知識ではなく、「長崎街道」という地域の奥深い魅力にきっと惹きこまれているはずです。
🍬観光地としての長崎街道🍬

まずですね、今回の遺産は「長崎街道」です。これは福岡、佐賀、長崎の3県にまたがる街道で、全長220㎞ほどあります。
さらっと書きましたが、かなり長いですよこれ。
年始に行われる箱根駅伝(往復で約217㎞)よりも長いです。
宿場町が点在していて、老舗の和菓子屋さんが多いのが特徴ですね。
観光しながらスイーツの食べ歩きができる「味覚の歴史街道」です。
🍬長崎街道の日本遺産ストーリー🍬
今回の遺産、正式には「砂糖文化を広めた長崎街道~シュガーロード~」って言います。
そうなんです。今回の主な題材は砂糖の影響が大きいんです。
少し歴史の話になりますが、江戸時代に南蛮貿易でオランダとかポルトガルの商船が長崎の出島とかに訪れてたの覚えていますか?多分中学校で触れてはいるはず。
そのときにカステラとか金平糖とかのお菓子が持ち込まれましたね。
他にも織物とか書籍とか、異国の様々なものが出島に集まりました。

んで、対外貿易の中心地、長崎・小倉を繋ぐ長崎街道にも異国文化が流入して独自の文化が花開いたんですね。いいとこどりみたいな感じ。
こんな具合で、お菓子とか砂糖とかと関わりの深い街道ってことで「シュガーロード」という愛称を得ました。
今日も発展を続けているのが凄いところ。南蛮菓子や唐菓子の技法をもとに新しいお菓子を作っています。
お菓子という“味覚”を通して、異文化交流と国際関係の片鱗が見えるのがこの遺産の面白いところですね。
似ている世界遺産
シュガーロードと似ている世界遺産、
こんなんシルクロード挙げるしかないでしょう笑。
特徴も似ているし、名前も似ているし。

先に世界遺産「シルク・ロード:長安から天山回廊の交易網」の特徴から
- カザフスタン、キルギス、中国にまたがる世界遺産(文化遺産)
- ドイツ地理学者が名付けただけで、その名の道があるわけではない
- 主要交易品は「絹(シルク)」
- 1人で全部の交易をするのではない「中継交易」の場
こんな感じ。
日本遺産の「シュガーロード」と、世界遺産の「シルクロード」。
地理的にも時代的にも離れた存在ですが、実は役割的には似ているんですよ。
どちらの道も、単なる物流のルートではなく、
「モノ」と一緒に「文化」も運んだ道なんです。
シルクロードは、交易を通じて絹などを届けると同時に、仏教やイスラム文化など、多様な文化が行き交う“文明の交差点”として機能しました。
一方でシュガーロードも、長崎から輸入された「砂糖」が街道を通じて全国へと運ばれ、その過程でポルトガルなどの影響を受けた南蛮菓子が定着したんです。
中継をしつつ、道そのものも成長を続けた点で似てますね。
まとめ
長崎街道――シュガーロード。
それは単なる通商路ではなく、異文化と出会うことで、砂糖が日本文化として根付いていく過程を物語る道です。
この道が今も残っているのは、文化の交流が「食」という形で現代まで生き続けていることの証でもあるんですよ。
観光する際は、ぜひ“スイーツ”だけで終わらず、
その味の裏にあるストーリーまで味わってみてください。
長崎街道は、まさに“甘くて奥深い”旅路です。
ここまでご覧いただきありがとうございました。またおいでくだされ。