世界を変えた5つの建築原則|ル・コルビュジエと近代建築の世界遺産

世界遺産

観光地を世界遺産として楽しむ
こんにちは、朝型旅人です!

この記事では「ル・コルビュジエによる建築作品」の見どころと、世界遺産としての価値をわかりやすく解説!
読み終わるころには、ただの観光地じゃない「ル・コルビュジエによる建築作品」の魅力にハマっているはずです。

ル・コルビュジエって誰?

フランスにあるロンシャンの礼拝堂。こういうセンス、どこで磨くんでしょう。
UnsplashRicardo Gomez Angelが撮影した写真。

えー普段の朝型旅人の導入と違います。今回は人物紹介です。
ル・コルビュジエさんの。ご存じの方はかなり博識。

ル・コルビュジエはスイスのラ・ショー・ド・フォンで生まれた建築家です。
父の家業である時計製造を学びに美術学校通ってたら、建築やりたくなっちゃった人です。

父としては複雑でしょうね。

20世紀初頭に拠点をフランスのパリに移して建築作品を作っていくとどんどん売れて人気になります。日本からも弟子入りする人が現れて、「日本の3大弟子」と呼ばれる存在までできました。

世界遺産検定2級以上を目指す方は3大弟子の名前も覚えといてくださいね。
1級以上の方は全ての構成遺産覚えてください♡ 私は覚えましたよ。

ル・コルビュジエは合理的、機能的を追求した建築家です。
その中でも最たる例は、彼の打ち立てた概念「近代建築の五原則」です。

  • ピロティ
  • 水平連続窓
  • 屋上庭園
  • 自由な平面(屋内の壁の位置、形を自由に決められる)
  • 自由なファサード(窓や外観を自由にデザインできる)

からなります。基本的にル・コルビュジエの作品はこれらの原則を用いています。

ピロティってのは、柱で建物を支えることで、空中に浮いているような軽やかな印象を与える建築様式ですね。

世界遺産としての建築作品

フランスのユニテ・ダビタシオン。「輝く都市」を具現化した集合住宅。
ピロティ連続水平窓が窺えますね。
UnsplashYana Marudovaが撮影した写真。

今回の世界遺産「ル・コルビュジエの建築作品:近代建築運動への顕著な貢献」は、すごい人の作ったものだから世界遺産みたいなノリです。もちろん文化遺産

例えるなら人間国宝の職人が作った日本刀だからこの刀を国宝認定しようみたいな。

ル・コルビュジエの話に戻りますが、彼の活動場所はフランスだけに留まりませんでした。
色んな国を行ったりきたりしながら建築作品を作っていったのです。

なので、世界遺産が世界中に散らばっています
ドラゴンボールみたいですね。

その数なんと7ヶ国17資産
願いが2回叶えられますね。

このように構成資産が複数の大陸にまたがる世界遺産を「トランス・バウンダリー・サイト」って言います。この遺産が世界初の「トランス・バウンダリー・サイト」です。

この遺産の登録基準はⅰ、ⅱ、ⅵ。ざっくり説明すると、

  • 人類の創造的才能を示す傑作だね!
  • 地球規模の人的価値の交流だね!
  • 建築技術の現代化を促したね!

です。ル・コルビュジエすごいなぁ。インフルエンサーですな。
今回紹介する世界遺産としての特徴は以下の通り。

じゃあ説明していきましょう。

近代建築の完成形!サヴォア邸

画像を貼りたかったんですけど全然見つからなかったのでサヴォア邸 – サヴォア邸 – Wikipediaこちらを参照ください…

実は、この建物は「近代建築の五原則」をすべて満たしているんですよ。
これが、フランスにあるサヴォア邸です。もちろん世界遺産。

当時の西洋建築は、壁によって建物を支えていましたが、
ル・コルビュジエは発想の逆転で、柱で建物を支えたんです。

思いついても行動しないよ…。
ここで行動できるのが天才なんでしょうね。

私が初めてこの建物を見た時に感じたことは「地震起きたら崩れそうじゃない?」っていう懸念でした。いやだってピロティ結構怖くないですか?心もとないというか…。

日本じゃとても建てられないなって勝手に思っておりました。
でもサヴォア邸を作った約25年後、この人日本で作るんですよ。

凄いですね。コルビュジエ。

日本にあるル・コルビュジエの建物はなに?

これが国立西洋美術館ですね。

これが日本にあるル・コルビュジエの建築作品。
その名も「国立西洋美術館」です。あんまり世界遺産っていうイメージはなくないですか?

さっきの「近代建築の五原則」を知った後だとこの建物もピロティが用いられていることが分かりますね。現在は免震工事もされているので、地震きても大丈夫。

この建物を作るにあたって、ル・コルビュジエはたった8日しか日本に滞在しませんでした。
8日で日本視察して、観光もして、パリに戻って、設計図を描いたんです。
天才ですね。

実際の設計を行ったのは冒頭で述べた「日本の3大弟子」です。

この建物の最大の特徴は「無限成長美術館」です。
中心から渦巻き状に移動しながら鑑賞するスタイルなので、いくらでも展示室を増やすことができるんですよ。外周を広げればいいだけなんで。

これこそ、合理性、機能性のル・コルビュジエですね。

ル・コルビュジエがもし家業を継いでいたら…

ル・コルビュジエはスイスのラ・ショー・ド・フォンで生まれたと書きました。
実はここも世界遺産なんですよ。しかも時計製造に特化した世界遺産

この遺産だけで記事書けそうなくらい面白い遺産です。

ル・コルビュジエが家業を継いでいたら建築のセンスを時計に凝縮してスゴイ時計を生み出していたんでしょうね。天才はどの分野でも天才ですからね。

…家業を継ぐって選択肢があるだけル・コルビュジエは幸せもんですね。

まとめ

ル・コルビュジエが打ち立てた近代建築の原則は、今や当たり前のように世界中の建物に使われています。でもそれを最初にやったのが、彼。

合理性や機能性を突き詰めながら、美しさも込められるのがル・コルビュジエの建築のすごさです。

世界には他にも何件か、一人の天才によって造られた建物もありますが、建築業界全体を動かしたのはこの人だけじゃないかなと思いますよ。

国立西洋美術館や、他の遺産に訪れる際には少しル・コルビュジエを労ってみましょう。

ここまでご覧いただきありがとうございました。またおいでくだされ。

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