姫路城が世界遺産になった本当の理由|美しいだけじゃない“戦いの城”の秘密

世界遺産

観光地を世界遺産として楽しむ
こんにちは、朝型旅人です!

この記事では「姫路城」の見どころと、世界遺産としての価値をわかりやすく解説!
読み終わるころには、ただの観光地じゃない「姫路城」の魅力にハマっているはずです。

🏯 観光地としての姫路城 🏯 

姫路城。別名白鷺城。

兵庫県・姫路市にある姫路城。真っ白な見た目から別名「白鷺城」とも呼ばれているとても綺麗なお城です。

アクセスは姫路駅から徒歩で20分ほど。大手前通りってところをひたすら歩けば着きます。
駅前からすでに天守が見えるんですよ。どんどん城が近くなっていくのを見ながら歩くの楽しいですよ。

当時のまま残っているのでTHE・城って感じです。天守があるだけでお城感がぐっと増しますね。

それから、お城の敷地内には「お菊井戸」っていう井戸もあります。そう、あの「いちま〜い、にま〜い…」の怪談です。井戸も現地に残っていますよ。

怖い話が苦手な人も、見るだけなら全然平気。“ちょっとした昔話”があるのも、このお城の面白いところですな。

このイラスト発祥の地ってことですね

🏯 世界遺産としての姫路城 🏯

姫路城が世界遺産に登録されたのは1993年。1993年登録ってのは日本で初めて世界遺産が登録された年なんですよ。なので日本初の世界遺産といっても差し支えない。知らなかったでしょ。

ちなみに1993年に登録された日本の世界遺産は以下の通り。

  • 姫路城
  • 法隆寺(正しくは法隆寺地域の仏教建造物群
  • 屋久島
  • 白神山地

最優秀選手の4件ですね。富士山とかよりも世界遺産歴長いってことだからね。最古参です姫路城。
じゃ姫路城は何が評価されて世界遺産になったのか?登録基準を簡潔にまとめると

  • 日本の木造建築の中でも最高水準の美しさだね!
  • 昔に築かれたに良好な状態で保存されてるし日本独自の城郭建築が読み取れるね!

ってな具合。まぁなんというか「でっかいお城」+「綺麗な状態」なんてねぇ、そりゃあ世界遺産にもなりますって。

ちなみに世界遺産予備軍みたいな立ち位置の暫定リストってものがあるんですよ。
その中には「彦根城」も含まれています(2025年現在)。あっちも保存状態いいしいつかは世界遺産に認定されるだろうなぁ。「白鷺城」に続く「金亀城」。楽しみですね。

「金亀城」こと彦根城。こっちもかっこいいな…

まぁそれはさておいて
今回紹介する姫路城の特徴はこんな感じ。

一つずつ順に説明していきます。

見た目だけじゃない!難攻不落の設計

姫路城って景観が良いじゃないですか。でもあくまでもお偉いさんのシンボル的な城として建てられたのではなく、あの城はもともと戦うための城として難攻不落の設計を施されているんですよ。

姫路城の恐ろしいポイント

  • 螺旋状の道(曲輪[くるわ]という)
    →方向感覚の麻痺、大群で一気に侵入することの困難
  • 三重の水濠(すいごう)
    →城への侵入・撤退困難、水音が響くため夜襲・奇襲の困難
  • たくさんの石落(いしおとし)=石や熱湯を真上から落とす構造のこと
    →隠れる箇所をなくす、壁のよじ登りが不可能

他にも戦いに備えた工夫がたっぷり。
こんな「来たら殺すよ?」みたいなところに攻め入りたくない笑。

こんな恐ろしい設計が功を奏したのか姫路城は一度も大きな戦火に見舞われることはありませんでした。まぁそうだよね、みんな死にたくないもんね。

んで、みんなが攻めなかったおかげで最高の保存状態のまま残っていると。

姫路城の水濠。泳いでいる間に殺されそう……

スーパー補修工事「昭和の大修理」!

(ここに当時の修理の様子の写真があったらもっと伝わるんですけどね…笑)

今ではとても綺麗な姫路城ですが一度、売却・取り壊しの危機に瀕したこともあったんですよ。それは明治政府によるもの。

明治政府は姫路城を保存する姿勢は見せるものの、修復作業に対しては消極的で著しく荒廃しちゃいました。何てことしてくれてんのって感じですね。

さらに1934年の豪雨によって追い打ち。もうだめかと思われた1956年に始まったのが「昭和の大修理」。この修理は1931年に姫路城が国宝に指定された影響かと。

この大修理がね、最高に良かったんですよ。

修復内容は大天守の解体修理、屋根瓦の全面葺き替え、漆喰の塗りなおしなど細部に至るまで。

ほんと全方位にわたる修復作業を行いました。しかもハイクオリティで。この大修理が姫路城を世界遺産に押し上げたといっても過言じゃないからね。

ピサの斜塔!?姫路城は傾いていた!

姫路城はかつて傾いていました。こう聞くととんでもねぇやばいことに聞こえますが江戸初期の木造建築なのでさして珍しくもなかったことのようです。最上階部分で最大45センチ東南方向へ傾いていたそうで、

東に傾く姫路の城は、花のお江戸が恋しいか

と謡われるほどだったそう。
あんなでっかい城が倒れたら城下町一帯が潰されてそれはそれで「負の遺産」として登録されそうではありますけどね。

この傾きも「昭和の大修理」で治っています。大修理万歳。

まとめ

姫路城は「美しさ」だけでなく、世界遺産としての価値は「美しさ+機能性」にあります。

遠くから見ると、美しい姫路城。
近くで見ると、戦いのための姫路城。

この「美しさ」と「実戦的な構造」のギャップこそ、姫路城の一番の見どころ。
ただ眺めるだけじゃなくて、仕掛けに気づきながら歩くと、世界遺産としての面白さがぐっと深まりますよ。

ここまでご覧いただきありがとうございました。またおいでくだされ。

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