白川郷だけ見て帰るなんて、もったいない。行く前に世界遺産「白川郷」をさらに楽しむ

世界遺産

観光地を世界遺産として楽しむ
こんにちは、朝型旅人です!

この記事では「白川郷」の見どころと、世界遺産としての価値をわかりやすく解説!
読み終わるころには、ただの観光地じゃない「白川郷」の魅力にハマっているはずです。

🛖 観光地としての白川郷 🛖

茅葺き屋根の合掌造り

岐阜県に広がる白川郷。なんといっても印象的なのは茅葺き屋根の合掌造りでしょう。合掌造りっていうのはあの三角形の屋根のことです。すんごくとんがっているやつ。

展望台からの眺めがすんごく良いんですよここ…田舎感100%、日本昔話をイメージしたらこんな情景が浮かびます。

冬に行われるライトアップも有名です。でも夏とかに行って緑に覆われている白川郷もこれまた良いんですよ。民宿もあるので実際の生活を体験してみることも可能。

五平餅や朴葉焼きなどのグルメも充実しています。アクセスは名古屋や金沢からバスが出ている感じ。バスは便数に限りがあるため早めの予約がおすすめ。

🛖 世界遺産としての白川郷 🛖

白川郷はね、確かに景観的にも美しいんですがそれは世界遺産登録とは関係ありません。白川郷は文化遺産なんです。

  • 環境に合わせた独特な建築物群だね!
  • 大家族制度とかの伝統的集落の特徴が垣間見えるね!

って理由で世界遺産に登録されています。綺麗なんだから世界遺産!って項目も追加したっていいじゃんね…

今回紹介する白川郷の特徴はこちら

アレを一切使っていない!合掌造り

白川郷の合掌造りってね、釘を一切使っていないんですよ。もっと言うと金属物は一切使っていないんです。釘を使っちゃうと雪の重みとかで破損する恐れがあるし、屋根の茅葺き交換とか建物の部分的交換が行いやすいんでしょうね。合理的に建築されているんすね。

いま雪のこと言ったけどこの辺は凄い豪雪地帯なんですよ。気象庁の資料から判断するとこんな感じ。

日本の平均白川村
年間積雪深さ合計(㎝)100~300(積雪観測のある地点のみ)305(※)
年間降水量(㎜)1,700~1,8002,588.8
※:萩町の観測所では積雪を観測していなかったため、最寄の気象官署「高山」の数値を代用
統計期間は1991~2020の30年間
こちらから検索可能

そんな地域だからこそ急傾斜の屋根をしているんですよ。雪下ろしの負担軽減や水はけをよくするための先人の工夫ですね。そして建築年代の古いものほど傾斜が緩く、新しいものほど急傾斜になるという傾向がみられます。

白川郷の家がみな同じ向きを向いているのはそれが原因です。白川郷の家はすべて屋根が東西方向を向くように作られているんですよ。これは太陽の日差しが屋根にずっとあたるようにするため。はやく雪を溶かさないとですからね。

綺麗な写真が撮りやすくて助かりますねー。

白川郷は一つではない!?

一般的に白川郷って言ったら岐阜県・荻町集落をイメージすると思います。まぁ荻町集落って名前を聞いたことのない人もいるとは思いますが。観光とかでみんなが行くのが荻町集落ってとこです。

でもでも世界遺産として登録されている合掌造り集落は荻町集落だけじゃないんです。世界遺産に登録されているのは荻町、相倉、菅沼の計3集落なんですよ

どこも全く同じ建築特徴かといわれるとそうではないんですね。場所によって特徴が異なっています。
そしてこれらの違いが地域の個性にそのまま繋がっています。
それぞれの特徴を作ってみました。

荻町集落(白川郷)相倉集落(五箇山)菅沼集落(五箇山)
都道府県岐阜県富山県富山県
登録された棟数(棟)59209
家屋の特徴平入り平入りと妻入りが混在妻入り
煙抜けの有無無し有り有り

「平入り」やら「妻入り」やら「煙抜け」やら知らん単語が出たと思います。簡潔に説明しましょう。

平入り→屋根の長い面に玄関がある
妻入り→屋根の短い面に玄関がある
煙抜け→家の中で出た煙を外に逃がすための構造

こんなイメージですね。

ご近所づきあいが大変!「結」

相互扶助組織「結」って画像生成したらこれ出てきた。
別にYUIさんが多いわけではない。そーゆーことじゃない。

集落とかだと外部にアクセスする機会が少なくて必然的に集落内のコミュニティが強くなります。現代もそんな感じですよね。白川郷にもそんなコミュニティがあります。それが相互扶助組織「結(ゆい)」です。”すごく結束の強い町内会”みたいな認識をしていただければOK。

しかも白川郷では屋根の張替えが20~30年に一度くらいのペースで行われます。これは茅葺きならではの特徴ですね。屋根の張替えは大変なのでみんなで協力して張替えを行います。

つまりは他人の協力なしでは生活できないということ。「ご近所づきあいは面倒くさいな」とか言ってられません。互いに助け合うのが前提で成り立っているのです。

でも逆に言えば住民の方々が「結」という伝統を守ってくれているからこそ、美しい景観を目の当たりにすることができるのですね。

まとめ

白川郷は、単なるノスタルジックな風景ではなく、人と自然が長い時間をかけて築き上げてきた文化的景観によって世界遺産となりました。

合掌造りは単なる建物ではなく、地域の絆が生んだ文化そのもの。
世界遺産としての価値は、そうした暮らしの積み重ねの中にこそあるのです。

しかし!今も人が暮らしていることこそが価値であるはずなのに近年オーバーツーリズムの課題が深刻化しています。まぁこれはほとんどの観光地に言えることですけどね。

白川郷は”暮らしの中の世界遺産”です。訪れる私たちが「ここは誰かの生活の場なんだ」と意識することが、何よりのマナーでしょうね。

ここまでご覧いただきありがとうございました。またおいでくだされ。

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