観光がもっと面白くなる!世界遺産用語かんたん解説

せかけん

観光地を世界遺産として楽しむ
こんにちは、朝型旅人です!

この記事では、観光のついでにちょっと気になる“世界遺産の用語”を、わかりやすく紹介していきます!さらに詳しく知りたい方は世界遺産検定用の用語解説(準備中!)を参照ください。

読みたい箇所が決まっている場合は目次から飛んじゃってください!

世界遺産とは

顕著な普遍的価値」を持つ文化財・自然・景観で、国際的に守っていくもの。
↪人類全体にとって現在だけでなく将来世代にも共通した重要性を持つような価値のこと

2025年1月現在、世界遺産は合計1,223件登録されている。世界遺産保有数ランキングでは、イタリア、中国、ドイツが上位を占める。世界遺産の約半分はヨーロッパに集中している。

文化遺産とは

人類の歴史が生み出した記念物や建造物群、文化的景観など。登録基準のうち(i)〜(vi)に該当するものが対象

自然遺産とは

地球の生成や動植物の進化を示す、地形や景観、生態系など。登録基準のうち(vii)〜(x)に該当するものが対象。

複合遺産とは

文化遺産および自然遺産の両方の要素を併せ持ち、両方の登録基準に該当する遺産のことである。文化と自然の融合が高く評価された場合に登録される。

危機遺産とは

戦争、自然災害、過剰な開発などの要因により、保存状態が著しく悪化している世界遺産。「危機にさらされている世界遺産リスト(危機遺産リスト)」に記載されている。

負の遺産とは

人類の歴史における過ちや悲劇を伝えるために登録された遺産。教訓として記憶にとどめ、二度と同じ過ちを繰り返さないことを目的とする。どの遺産を負の遺産とするかは諸説ある。

登録基準とは

世界遺産として登録されるために満たすべき10項目の評価基準。文化遺産に関する基準(i)〜(vi)、自然遺産に関する基準(vii)〜(x)に分類され、いずれか一つ以上の基準を満たす必要がある。

それぞれの基準の要約

(ⅰ)創造的資質を示す傑作
(ⅱ)価値観の交流を表す
(ⅲ)文化的伝統、文明の存在に関連
(ⅳ)建築様式、科学技術の総合体など
(ⅴ)人類と環境との交流
(ⅵ)思想、信仰、芸術的・文学的所産など
(ⅶ)自然美など
(ⅷ)地球の歴史の主要段階
(ⅸ)生態学的・生物学的過程
(ⅹ)生物多様性の保全

シリアル・ノミネーション・サイトとは

地理的に離れていても、テーマ・歴史的背景・構成要素などにおいて一体的価値を持つ複数の場所を、ひとつの世界遺産として登録する方式。一つの国で遺産が成り立っている。

トランスバウンダリー・サイトとは

国境を越えて複数の国にまたがる地域が共同で世界遺産として登録されたものを指す。自然環境や歴史的文化資源が国境に関係なく連続している場合に該当する。

グローバル・ストラテジーとは

正式名称は「世界遺産リストにおける不均衡の是正及び、代表性、信用性の確保のためのグローバル・ストラテジー」。世界遺産の偏りを正し、その信頼性を高めるための戦略。

  • 地理的拡大――世界遺産を持たない国、地域の登録強化
  • 産業関係、鉱山関係、鉄道関係の強化――文化財としてみなされないが、登録強化
  • 先史時代の遺跡群の強化――科学的根拠、保全体制が十分でないが、登録強化
  • 20世紀以降の文化遺産――国での法体制から外れることもあるが、登録強化

が主な是正策。自然遺産や複合遺産も対象となっている。

文化的景観とは

自然による制約の中で人間社会が社会的、文化的、経済的に影響を受けながら進化してきたことを示す世界遺産に認められる概念。自然と人間の関わりの痕跡を示す。

自然の景観と人工の景観の両方が含まれている。

文化的景観が評価されている遺産は文化遺産であるが、自然遺産的な面も評価されている

絶滅危惧種とは

将来的に野生での絶滅の危険性が高いとされる動植物のこと。自然遺産では、これらの生息地が多く含まれる場合、生物多様性の観点から登録評価の対象となる。

無形文化遺産とは

伝統芸能、儀式、口承、祭礼、職人技など、形のない文化的慣習「生きた文化」を保護・継承するためにユネスコが登録している遺産。なお、世界遺産とは別制度であるが、併せて注目されることが多い。

暫定リストとは

将来的に世界遺産登録を目指す候補として各国政府がユネスコに提出した遺産の一覧。このリストに掲載されていない遺産は、正式に世界遺産候補として推薦することができない。

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