【地域のストーリーを日本遺産として捉える】
こんにちは、朝型旅人です!
この記事では「みちのくGOLD浪漫」に息づく歴史や文化、そこに込められた“物語”を、日本遺産の視点からわかりやすく紹介します。
読み終わるころには、ただの観光や知識ではなく、「みちのくGOLD浪漫」という地域の奥深い魅力にきっと惹きこまれているはずです。
なぜ東北に”黄金”が集まったのか

今回紹介する日本遺産「みちのくGOLD浪漫」は岩手県と宮城県にまたがる遺産です。
「みちのくGOLD浪漫」って変な名前が違和感ありまくりですが日本遺産の登録名がこれなので理解してください笑。
後で説明しますが、この日本遺産は「金と人とのかかわりが見られる」って点で日本遺産に登録されているんですよ。
ってことはですよ。”金”が産出できないとそもそも成り立たないというわけです。
→岩手県と宮城県には金があった。
→なんで東北に集まったの?
それを導入としてちょこっと説明します。
ま、先に結論を言うと金が集まる理由はその地質環境です。
東北地方は火山フロントと呼ばれる火山帯とプレートの沈み込み帯に位置しているんですよ。
地熱活動、マグマ活動が活発化
↓
熱水によって金や銀などの鉱物資源が地中に運ばれる
↓
鉱脈として集中しやすくなる
っていう環境なんですね。これを「熱水鉱床型金鉱床」といいます。
以上導入でした。
日本遺産「みちのくGOLD浪漫」のストーリー
初めに日本における金の原点ともいえる場所を紹介しておきましょう。
その名も「黄金山産金遺跡」。宮城県涌谷町にある遺跡です。
金の原点ともいうくらいだし、さぞ金が取れたのではないかと思う人もいるでしょうが、あくまでも発見されたのは砂金で、奈良にある東大寺の仏像のメッキ用に使われました。
そういえば、奈良の東大寺といえば……世界遺産ですね!
この記事を書いている段階で「古都奈良の文化財」の記事も執筆中なのでしばしお待ち。
はい、そんなこんなで砂金の発見が日本における金の原点でした。
でも日本の金物語はこれだけじゃありません。「黄金の国ジパング」ですからね。
日本にも金の産出絶頂期が訪れます。時期は18~19世紀。
その時に主に活躍したのが「鹿折金山」と「大谷鉱山」です。
鹿折金山では日本最大の自然金「モンスターゴールド」が産出されました。
なんかエナジードリンクの名前みたいですね笑。
その重量はなんと約2.25㎏。金の含有率は83%。ちなみに鹿折金山の読みは「ししおりきんざん」。鹿威し以外で「しし」読みってあるんですね。
え~っと、現在の金相場(1g=17,500円で計算)に換算すると……
2,250(重量)×83%(含有率)=1,867.5g
1,867.5(金量)×17,500(平均相場)=32,681,250円
3,200万円以上ですね!いいなぁ。半分くらい欲しい。
ところ変わって大谷鉱山では最盛期に年間1トンもの金を算出していました。
2025年では野球選手の大谷翔平選手がその卓越した野球センスで膨大な額の収入を得ています。
…「大谷」って名前は金との相性がいいのかもしれませんね。
最後に紹介するのは岩手県平泉町にある中尊寺金色堂。
あれ?と思った方、お目が高い。そうです、また世界遺産です。
世界遺産登録名は「平泉――仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群」。
これまた記事を書く予定なのでしばしお待ち。

中尊寺金色堂については百聞は一見に如かず。画像を見た方が早いです。
…ですが撮影禁止で画像をこちらで用意できなかったので金色堂について │ 中尊寺を知る │ 関山 中尊寺[岩手県平泉 天台宗東北大本山]をご覧ください。
こんな感じで金を使って金色堂を彩ったんですね。
これによって金色堂は祈られるようになったと。
似たような建物を皆さんはもう一つ知っていますよね?
そうです、金閣寺です。これまた世界遺産。多いな今回は。

世界遺産名は「古都京都の文化財」。
時間あったら見てやってください。こんなにリンクいっぱいつけたくないのに泣。
まぁこれで分かってもらえたと思います。
”金”は富の象徴だけでなく、祈りの対象としても用いられてきたのです。
やっと伝えたいこと書けた。
似ている世界遺産
私は「みちのくGOLD浪漫」と似ている世界遺産はボリビアにある「ポトシの市街」だと考えました。

まず世界遺産「ポトシの市街」の特徴から簡単にあげましょー。
- 2014年から危機遺産に登録されている
- 「セロ・リコ(富の山)」という大きな銀山を運営
- 当時最新のアマルガム法という精錬方法を取り入れる
- 約100年間で世界の銀産出量の半分を算出
- 現在ではスズの採掘が続いている
はい、次に「みちのくGOLD浪漫」と一致する「ポトシの市街」の特徴
- 資源の産出(金と銀)
- 鉱山の存在
- 資源による地域の発展
- 宗教建築に資源が用いられている
どうです?これもう同じじゃないですか?
まとめ
「金」と聞くと、ついキラキラしたものやお金のイメージが先に浮かびますが、
東北にはその“金”をめぐる、奥深いストーリーがあるんです。
地中深くから金が生まれ、やがて人の手で掘り出され、仏像を彩り、お堂を金色に輝かせる――
そんな「みちのくGOLD浪漫」は、まさに地域に根ざした“金と人との物語”。
どこも見どころたっぷりで、実際に足を運ぶと、ただの金ピカ以上の感動があります。
ま、ただの金ピカとして見ても十分に感動するんですがね笑。
観光としても、歴史ロマンとしても楽しめる日本遺産。
次の旅先に迷っているなら、ぜひ「みちのくGOLD浪漫」に訪れてみてはどうでしょうか?
ひょっとしたら金運上がるかもしれないですよ?笑。
ここまでご覧いただきありがとうございました。またおいでくだされ。