敵も味方も成仏!?平泉で出会う現世の浄土

世界遺産

観光地を世界遺産として楽しむ
こんにちは、朝型旅人です!

この記事では「平泉」の見どころと、世界遺産としての価値をわかりやすく解説!
読み終わるころには、ただの観光地じゃない「平泉」の魅力にハマっているはずです。

🪷 観光地としての平泉 🪷

今回紹介する「平泉」は岩手県にある歴史ある町です。

まぁここで有名なのは中尊寺ですよね。その中でも特に境内に建立した金色堂
正直これだけが独り歩きしているといっても過言ではないほどここだけが人気。

ここに画像を貼りたかったんですけど、写真撮るのは禁止なので金色堂について │ 中尊寺を知る │ 関山 中尊寺[岩手県平泉 天台宗東北大本山]にてご覧ください。壮観ですね。

アクセスは便利で、東京から新幹線で2時間半ほど。一ノ瀬駅からバスなどに乗り換えて30分ほど。大学の講義2時間分だと思えば一瞬ですね。

平泉駅から周遊バス「るんるん」が出ていて、主要スポットを簡単に回ることができます。
あとグルメも強いですよ。「わんこそば」とか「ずんだ餅」。東北らしさ満載ですね。

日帰りでも宿泊でも。平泉って、バランス型の観光地なんですね。

🪷 世界遺産としての平泉 🪷

金色堂の覆堂。これも自然と調和していていいですね。

さて、独り歩きしている金色堂ですが、金色堂だけが世界遺産ではありません
今回の世界遺産は「平泉―仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群―」です

なんだか長い名前ですが、

  • 中尊寺
  • 毛越寺(もうつうじ)
  • 観自在王院
  • 無量光院
  • 金鶏山

の5つの資産で構成されています。寺院4つと山1つです。
ですが!寺院で現存しているのは中尊寺だけなんです!

そら中尊寺が有名になりますわな。

登録年は2011年の文化遺産です。
東日本大震災に見舞われた3ヵ月後の世界遺産登録でした。

国際的にも「被災地からの文化的復興の象徴」として、平泉の登録は注目されたらしいです。東日本大震災は忘れてはならない出来事でした。

「平泉」の登録基準はⅱ、ⅵ。ざっくり説明すると、

  • 伽藍建築が日本独自に発展しているね!
  • 仏国土(浄土)を空間的に表現できているね!

ってことですね。
今回紹介する「平泉」の世界遺産としての特徴は以下の通り。

  • 敵も味方も関係ない!!現世の仏国土
  • 潜在能力は”100円クラス”⁉無量光院
  • 金色堂が金色である理由。やっぱり自慢?

そいじゃあ、まとめていきましょう。

敵も味方も関係ない!!現世の仏国土

平泉を築いた奥州藤原氏は、勝者のためだけの領地づくりではなく、
すべての人が救われる理想の世界をこの世に築こうとしました。

つまり、敵も味方も区別せず、すべての死者の成仏を願う浄土思想を、
この地の建築や庭園に具体的なかたちで表現しようとしたってことです。

それでできちゃうのが凄いところですね。富も名声も力も。

例えば、中尊寺の金色堂は、敵味方問わずすべての霊の安息を願う場所として建立されました。
平和な未来を願う奥州藤原氏の優しさが建物として反映されたんですね。

さらに、平泉の寺院群や庭園は、浄土思想を視覚的に具現化してます。大きな池泉回遊式庭園や自然の山河を取り込んだ配置は、「この世に極楽浄土を再現する」という思想が息づく空間。

このように、平泉は「敵も味方も関係ない」という深い浄土思想を背景に、
現世における仏国土の理想を具現化した場所なんです。

こういうこと知るの、面白くないですか?
私はこういう裏話的なの大好き人間です笑。

潜在能力は”100円クラス”⁉無量光院

中尊寺の陰に隠されがちな世界遺産”無量光院”。この建物自体の認知度はかなり低いと思います。
理由は、いまはもうないから。”無量光院跡”です。
でも、かつては凄かったんですよ。

無量光院は京都にある「平等院鳳凰堂」をモデルにしていた寺院です。
ただモデルにして完全再現したのではなく、さらに発展した特殊な配置をもつ寺院でした。

平等院は現行の10円玉硬貨として採用されていますが、
無量光院は現存してれば100円玉くらいの価値があったのかもしれません笑。

ちなみに平等院も世界遺産です。「古都京都の文化財」の構成遺産。
近いうちに記事出すのでしばしお待ち。

金色堂が金色である理由。やっぱり自慢?

平泉のシンボルとも言える中尊寺の金色堂
その名の通り、金色に輝く姿は誰もが一度は目にしたことがあるでしょう。

何なら目にしたことの無い方でも冒頭のリンクから見てくれていることでしょう笑。

じゃあなんで金色堂は金を使っているのか?
金はなんだか俗なイメージがありますがそこには理由があります。

第一に、金色は仏教において特別な象徴性を持ってるんですよ。極楽浄土の光を表し、仏の世界の神聖さや永遠の命を象徴しています。

つまり、金色堂の煌びやかさは「ここはまさに浄土そのもの」というメッセージなんですね。
じゃあ中尊寺は逆に金を使わない理由がないほどですね。

第二に、東北地方では金がたくさん採れてたんですよ。特に岩手県とか宮城県とか。
地元で金が採れたらそりゃあ使うでしょうよ。ってことです。

金についての詳しい説明は日本遺産「みちのくGOLD浪漫で取り上げているので、
暇だったら見てやってください。

まとめ

中尊寺の金色堂は、その美しさと歴史的価値から多くの人に知られていますが、
平泉の世界遺産はそれだけではありません。

浄土思想を背景にした寺院群や庭園など、歴史と文化の奥深さを感じられる場所が点在しています。
現存している建物は少ないですが、そこには未だに仏国土が残されています。

歴史の教科書だけでは味わえない、平泉の“現世の仏国土”を訪れて、
その空気を感じてみてください。

ここまでご覧いただきありがとうございました。またおいでくだされ。

タイトルとURLをコピーしました