【南の島の世界遺産】奄美大島等で感じる“島ごとの個性”と固有種の宝庫

世界遺産

観光地を世界遺産として楽しむ
こんにちは、朝型旅人です!

この記事では「奄美大島等」の見どころと、世界遺産としての価値をわかりやすく解説!
読み終わるころには、ただの観光地じゃない「奄美大島等」の魅力にハマっているはずです。

🌿観光地としての奄美大島等🌿

こんかい紹介する遺産は、奄美大島徳之島沖縄島北部西表島にまたがっている遺産です。
奄美大島と徳之島は鹿児島県なので、鹿児島と沖縄の遺産ってことですね。

…観光地としての紹介がやりずらいんですよ笑。
まぁそれぞれの説明を簡潔にしていきましょう。

観光地としての説明が長くなってしまったので、見たい箇所だけお読みください笑。
「世界遺産としての奄美大島等」はこちらから飛べます。

奄美大島

まず奄美大島。羽田から直行便も飛んでいてアクセス良好。なんと羽田から2時間で行くことができます。思っていたより身近な観光地。

奄美大島は「きれいな海で遊びたい方」におすすめな観光地。海がね、とても綺麗なんですよ。都心で見る海とは明らかに違う色。ぜひ生で見ることを推奨します。

奄美大島のなかで行くべきは「倉崎海岸」ですね。やっぱり。
海が綺麗な奄美大島の中でも最高に海が綺麗です。
あまり波も激しくなく、サンゴ礁も見れちゃうし、海の透明感凄いし。

また、奄美大島は鶏飯(けいはん)と呼ばれる郷土料理が有名。
奄美大島に行く機会あれば食べてみてください。

徳之島

お次は徳之島。行き方としては、鹿児島経由の飛行機が一般的です。LCCの便も出ているので安価での旅行も可能。まぁ奄美大島と比べるとアクセスは悪めですね。でも、それが良さなんですよ。

徳之島は「観光客の少ない観光地に行きたい方」におすすめな観光地。ここは周辺に奄美大島があることもあって観光地化されすぎてないのが特徴なんですよ。

徳之島のなかで行くべきは「金見崎ソテツトンネル」です。
日常生活では見ることのできないジャングルを感じることができます。
このトンネルの向こう側には展望台もあり、東シナ海と太平洋を見渡せます。

また、徳之島は闘牛が有名。
約400年前、徳之島が薩摩藩の支配下にあった時からの文化で、今でも年3回開催されている徳之島の一大イベントです。

沖縄島北部

沖縄本島北部、通称「やんばる」。羽田から那覇空港まで飛行機で移動して、レンタカーで北上することで行くことができます。那覇空港からは距離がありますが、南部の方に観光客が集中しているので北部に入ってしまえばこっちのもんです。

沖縄島北部は「大自然を静かに堪能したい方」におすすめな観光地。首里城や国際通りのある沖縄島南部と比較して、圧倒的大自然を感じることのできる場所です。外国人観光客が少ないことも私的には高評価。

沖縄島北部のなかで行くべきは「備瀬のフクギ並木」です。「美ら海」とか「パイナップルパーク」とかもありますが、素朴な沖縄を見せてくれるフクギ並木が良いですね。島ならではのゆったりとした気分を味わえます。

前述したパイナップルパークですが、名護(沖縄北部地域で最大の市)にあります。私も以前訪れたんですけど、あそこのBGMに洗脳されました笑。あの曲、中毒性が強すぎます。

西表島

最後は西表島。東京からの直行便はなく、石垣島経由で行くことのできる場所です。最速で5時間くらいですね。徳之島を凌ぐアクセスの悪さです。

西表島は「山も海もめっちゃアクティブに楽しみたい方」におすすめな観光地。地図に載っていない島「バラス島」などの海、山奥にある沖縄最大の滝「ピナイサーラの滝」。観光名称が点在しているんで体力自慢におすすめですかね笑。

西表島のなかで行くべきは「由布島」です。浅い海の先にある島で海を歩くだけで行くことのできる島。西表島から水牛車に乗っていくことも可能です。所要時間は水牛の気分次第。こういうのがあるから島は楽しいんですよ。

西表島って言えば、やっぱりイリオモテヤマネコですよね。あとで紹介するので詳しくは省きますが、、、イリオモテヤマネコって泳ぐことができるんですよ。西表島の大自然の中で生き抜くために魚を捕る必要があったため。適応ってすごいですね。

とまぁ、こんな感じでそれぞれの島は一つの遺産として登録されているけど観光地としての特徴は異なっていることが分かりました。じゃあいよいよ本題に入りましょう。
…観光地としての説明長すぎましたね笑。

🌿世界遺産としての奄美大島等🌿

この遺産、登録名は「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」です。まんまですね。
2021年に登録された世界遺産で、日本では5件目の自然遺産です。

登録基準はⅹ。簡単にまとめると、

  • この場所ならではの固有種、絶滅危惧種が見られるね!

ってなことです。
今回紹介する奄美大島等の特徴は以下の通り。

  • 世界遺産の小笠原諸島(固有種の宝庫)と何が違うの?
  • 自然に飛び込まなくても遺産を満喫できる!
  • 天然のジャングリア沖縄!マングローブって?

ほんじゃ一つずつ説明していきます。

世界遺産の小笠原諸島(固有種の宝庫)と何が違うの?

世界遺産・奄美、沖縄の特徴を語るうえで外せないのが「固有種の存在」です。
まぁこれが理由で世界遺産に選出されたわけですから。

この遺産には固有種がたっくさんいるんです。
生息する国際的に重要な絶滅危惧種は95種、このうち固有種は75種です。
これは日本の中でも生物多様性が突出している場所なんですよ。

この遺産関連でよく耳にするのはイリオモテヤマネコですね。
西表島でのみ生息が確認されている固有種であり、絶滅危惧種です。

西表島にあるイリオモテヤマネコ像。
現地ではヤママヤー、ヤマピカリャー、メーピスカリャーと呼ばれてます。

固有数は約100頭と見積もられていて、現存種の中でもっとも絶滅の恐れが高い「環境省レッドリスト」にも記載されています。なんとかして残しておきたいですね。

そんなイリオモテヤマネコは、面積の狭い島に生息しているのにも関わらず肉食獣

本来、島に生息している生き物は、外敵がいない&餌となる獲物もいないという観点から、のんびり植物を食べるのが一般的なんですよ。イリオモテヤマネコは進化の過程で色んな動物を食べるようになったため肉食をキープしているんです。なんてストイックな。

また、固有種といえばですよ。日本にある自然遺産「小笠原諸島」も似たような特徴がありました。小笠原諸島の記事はこちらからどうぞ。

小笠原諸島は、一度も大陸とつながったことの無い「海洋性島弧」。そのため昆虫や植物の固有種が非常に多いことが特徴です。絶命危惧種も沢山います。ですが大陸とつながった歴史がない事から、哺乳類が1種類しかいないということが特徴。

一方で奄美大島等は、かつて大陸とつながっていた「大陸島」。小笠原諸島とは異なり、大陸由来の哺乳類(ウサギとかヤマネコとか)が固有種として残っているのが特徴。

旅行雑誌などでは、奄美大島等も小笠原諸島も「固有種の宝庫」と呼ばれることがあります。でも、進化の背景が異なる。ここを知ると、訪問場所に応じて何を見るべきかが分かるようになります。

自然に飛び込まなくても遺産を満喫できる!

南の島の旅行、一番悩ましいのが「天気」ですよね。ただでさえ年間降水量が約3,000㎜(東京の二倍)なのに、台風やスコールも直撃しますから。そんなときに立ち寄りたいのが「奄美大島世界遺産センター」です。なんと入場料は無料。こういうところは島ならではのやさしさですね。

公式サイトがあるのでリンク貼っときます。
奄美大島世界遺産センター

ここは「世界遺産登録を契機に整備された観光拠点」で、島の自然や生物多様性について展示が充実しています。アマミノクロウサギやルリカケスといった希少動物を映像や模型で体感でき、実際の自然よりも手軽に理解を深めることができちゃいます。

つまり、雨の日の観光が「むしろ学びの時間」に変わるのです。こうした施設が充実したのは、世界遺産登録の大きな成果といえますね。この点で世界遺産が観光と保全をつなぐ役割を果たしていることが見て取れるのも興味深いところ。

加えて、奄美大島、徳之島及び沖縄島北部の生態系は、かなり特殊で、最上位の捕食者がハブ。ハブは、毒性、凶暴性、生息密度及び被害発生の点でも世界的に見ても屈指の毒蛇だそうで。
完全にリスクを取り去りたい方は世界遺産センターの方がおすすめかもしれません。

道でこんなん見かけたら、、、死。

天然のジャングリア沖縄!マングローブって?

2025年7月25日、ジャングリア沖縄という巨大テーマパークがオープンしましたね。アトラクションやアドベンチャー体験を通じて南国の自然を楽しめる施設。私はまだ行ったことありませんが興味あります。どういう植生で構成されているのか見てみたい。

ここはあくまで人工的に造られたテーマパークですが、奄美大島等には「天然のテーマパーク」と呼ぶことのできるほどのマングローブが広がっています。特に西表島。

まずそもそもマングローブとは何なのか
いざ考えてみると意外と分からないんじゃないでしょうか。

マングローブは、海の水と川の水が混じり合う「汽水域(きすいいき)」ってとこに生育する植物の総称です。日本では7種類のマングローブを見ることができます。奄美大島等の構成資産はどこでもマングローブを見ることができます

西表島のマングローブ。「木根」という特殊な根の特徴が見られますね。

西表島のマングローブはその中でも種類、範囲がずば抜けています。構成資産の中で7種類全部を見ることのできる島は西表島だけ

自然を壊さずに楽しむ取り組み」も多くあります。奄美や西表では、カヌーツアーやガイド付きハイキングが整備され、利用者は環境に配慮しながら自然を体験できます。これは観光地化と保全を両立させる工夫で、世界遺産だからこそ生まれたスタイルですね。

観光地化することで収益も人気も増えて、さらなる自然保護、観光推進につながる…
良い循環ですね。

まとめ

奄美大島、徳之島、沖縄島北部、西表島――。4つの島々は観光地として個性を持ちながら、世界遺産として「固有種の宝庫」という共通の価値を示しています。

リゾートとして訪れるのも素敵ですが、ちょっと目線を変えて「世界遺産の島」として歩いてみると、もっと深く魅力を感じられるはずです。

ここまでご覧いただきありがとうございました。またおいでくだされ。

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